#ENGAGE

北海道での映画づくりが当たり前になる未来をめざして

2024.04.01
この記事について
テレビ番組やCM、映画制作に関わってきた矢吹さんは、札幌でディレクターとしての経験を積み、やがて北海道から映画を発信できる環境をつくりたいと起業しました。「起業は目的ではなく手段」と語る姿から、自分の想いをカタチにするための行動力と、映像にかける情熱が伝わってきます。

テレビ業界で映像制作全般を学ぶ

卒業後の進路を教えてください。

在学中に映像のゼミで短編映画を撮ったきっかけから、卒業後も映画制作に関わりたいと、映像制作全般のノウハウが学べる在札テレビ局のグループ会社である映像プロダクションに入社。また、アシスタント・ディレクターからディレクターに昇格するまでに、東京では7~8年の経験が必要とされる中、札幌では人手不足もあり早く昇格できると業界の先輩から聞き、いち早くディレクター経験を積みたいと札幌で就職しました。

映像プロダクションから起業のきっかけは?

ディレクター業務が4年過ぎた頃から、新たな学びよりも効率化の段階に入ったのを感じ、次の段階へ進もうとした時、まだ映画制作の波は北海道に届いていませんでした。
そこで、テレビの番組制作とデジタルサイネージ事業で新たな輪を作りつつ、”北海道にいながら映画制作を可能にする”という3本柱で起業しました。

プロダクション所属時と起業の違いは?

会社に所属していると外部との関わりが仕事を受けるか頼むかだけの関係になりがちで、 横のつながりが希薄でした。そのため、起業時は自分だけのクライアントや一緒に制作できる仲間を見つけることが大変でした。せっかく仕事を取ってきても自分1人だけではこなせず、信頼できるフリーのスタッフも少ない。今まで同僚や先輩に恵まれていたからこそ、喜んでもらえる映像制作が出来ていたんだと実感しました。

起業は北海道発の映画作品を発信する手段

起業したことで社会の何を解決したいですか?

起業することが目的だった時期は一度もなく、手段として起業を選びました。
その結果、北海道における映画との関わり方が単なるロケ地としてではなく”プロダクトチームがいるから北海道で作る”というように変化して行ってほしいと思っています。
映画は広告ではなくスポンサーありきの番組でもない、地域や役者・クリエイターの技術や魅力を発信出来る総合芸術作品だと思っています。それが北海道から沢山発信されるようにしていきたいです。

今後の夢や目標などについて教えてください。

美味しいものやキレイな場所を探したときに北海道の映像が出てきたと実感できるよう、北海道で沢山の映像作品が生まれて全国・全世界に発信されていくような環境にしていきたいです。

Message

何のために起業するのか、起業が目的にならないようにしっかりと他の手段も考えた上で選んで欲しいです。会社員と違い責任は自分にしか無い。それでもやりたいことのために起業を選んだ時、熱意に人は集まってくるはずです。自分のプロジェクトに関わった人が「またやりましょうね」と言ってくれたら、次に繋がります。まずは一番近くの人たちが喜んでくれること、その輪に入りたいと思う人を増やすことが大事だと思います。

やりたい事がまだ見つからないという人は全然興味がない分野のイベントにお金を払って足を運んでみて下さい。無料のブログやネット記事ではなく、有料の本を読んでみて下さい。1円でも人からお金をもらうということは、誰かが本気で価値を作り出しているということだと思います。起業はとても簡単で誰でも出来ますが、継続するのは非常に難しいです。何がお金になるかではなく、お金を払う価値のあるものはどんなものかを実感できれば、何がやりたいかが見えてくると思います。それは”今できること”の中にはおおよそ無いはずです。

合同会社SIRIUS VISION 代表/矢吹 龍太郎さん

事業内容/テレビ・YouTubeの番組制作やWebCM・ドローン撮影など映像制作。デジタルサイネージの筐体レンタル販売・コンテンツ制作。映画制作のプロダクト参加。

Career Step/
2018年3月 北海道情報大学 情報メディア学部 情報メディア学科 卒業 → 札幌映像プロダクションへ入社 テレビCM・映画紹介番組・どさんこワイドなどの番組ディレクターを約4年間務める → 2022年3月 起業

Media 情報メディア学部
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